現役実業団テニス選手がイップスを克服した5つの方法!!

スポーツ心理学

こんにちは、メンテニです!

イップスでイメージ通り打てなくなり自信喪失、テニスをやることが苦痛でお悩みではないでしょうか?

今回の記事では、イップスの経験者(フォアハンド)である私が実践して効果があった考え方を5つ紹介致します。

この記事は以下の方におすすめ!

  • フォアハンドがイップスで苦しんでいる方
  • イップス経験者が試して良かったことを知りたい方
  • イップスに役立つ心理学テクニックを知りたい方

誰にでもイップスになる可能性があり、野球のイチロー選手も長い期間悩まさておりました。

私は大学3年生の時にフォアハンドがイップスになりました。

テイクバック、インパクト、フォロースルー全ておかしくなり、

その後10年苦しみました。

イップス発症後は、精神的に苦しみながらも練習に励みました。

イップスの状態でも大学4年生でもインカレ出場、社会人になってからは、全国実業団、日本リーグを経験してきました。

私の克服するために実践してきたことや考え方、経験が少しでも多くの方のお役に立てたらいいなと思っております。

イップス経験者の私が試して良かった5つ!

私がイップス発症から10年間で数多くの事を試してきましたが、その中でこれは良かったと思えたことを5つ厳選しました!

  • ①今できることに集中する
  • ②トライ&エラー
  • ③ゆっくり素振り
  • ④コースをピンポイントで狙う
  • ⑤フォア以外の強みを作る

皆様のイップス克服のヒントになれば良いなと思っております!

それでは、一つ一つご説明します!

①今できることに集中する

私の場合、ボールがフォア側に来た時に、「ラケットはヘッドを立てて引いて・・・インパクトはボールを潰すイメージで・・・」

このように考えながら打つと、 スイングがスムーズに行えずにボールに力を伝えることが出来ませんでした。

さらに、相手のことや戦況を把握していないため、 自分のやりたいプレーを優先してしまい、全く効果のないショット選択する事が多くなっていました。

自分のイメージ通りにプレーしたくなりますが、試合では気持ちよくテニスをする事ではなく、勝つことが重要です。

自分に注目し過ぎると身体は上手く動かないし、そもそも試合は相手がいるため、気持ちよくプレーできる状況の方が少ないです。

”試合中”はイップスを受け入れて、

「今」自分が出来ること、「今」やらなければいけないこと、戦況、相手の状態を客観的に把握して、

「今」この瞬間に集中しましょう!

イップスで上手く打てないことは、試合中に考えることではありません!

やることが決まれば、脳が安心するため落ち着いてプレーできます。

私はフォアはとりあえずボールを前に返すことだけを意識しました!

②トライ&エラー

イップスは簡単には克服できません。

このことを理解して受け入れて、日々新しいことに挑戦していくことが大切です。

人間は新しい経験をすることが好きです。脳が目新しさに反応するとドーパミンが放出されます。

テレビゲームで新しいレベルやステージに到達すると、さらなる達成感や今よりレベルを上げることで得れる「報酬」を期待して、 もっと遊びたいと思いませんか?

テニスもゲームです。

新しい刺激を受ける度にドーパミンが放出され、「もっと探ってみたい」という意欲が湧き上がります。

しかし、イップス状態では上手くいかないことの方が多いと思います。

その時はイライラすると思いますが、感情をコントロールして、 次のことへ挑戦していきましょう。

上手くいかなかった方法を見つけていけばいつか上手くいく方法に出会えます。

ノート、携帯のメモ帳など挑戦したことや手くいった方法、上手くいかなかった方法、小さな気づきを書いていく。

そこが増えていくと挑戦した数が増えますので、自己肯定感もアップしますし、そこから新たな方法も思いつきます!

私は毎日「これなら上手くいくかも!!!」と期待してテニスコートへ行って挫折する毎日を繰り返しておりました・・・

けど、ノートに挑戦の記録が増えていくことで自分頑張っているな!!と自己肯定感爆上がりでした!!

③ゆっくり素振り

自分のイメージ通りのフォームをゆっくり何度も繰り返して素振りすることで、脳に正しいスイングを認識させることが出来ます。

さらに動画を撮ることで、自分のスイングを客観的に認識することが出来ます。

私はイップス8年目で、ゆっくり素振り&動画を本格的に取り入れましたが、

8年間繰り返し練習したことでめちゃくちゃなフォームが自分のフォームとして定着していました・・・

私は練習前や休日に何回も自分のイメージ通りのスイングをして、動画でも確認する作業をしました。

休日は2~3時間やることもありました。

その結果、徐々に身体がそのスイングを覚えてくれて、

今では意識しなくてもイメージ通りのスイングをすることができるようになりました。

理想のフォームでは理想のボールは打てなかったので、理想のボールが打てるフォームで素振りしました!

④コースをピンポイントで狙う

今年はこの方法で「イップスを克服した!」と思えるプレーが出来るようになりました!

テイクバックはこうして・・・インパクトはボールをつぶすイメージで・・・、フォローする大きく又はコンパクト・・・

など自分に注目し過ぎると身体がスムーズに動いてくれません。

そこで頭で考えて言語で身体に命令するのではなく、「あそこへ打つ!あとは任せた!」と本能に任せることで

驚くほど綺麗に身体が動き、ラケットのスイングもスムーズになりました。

自分自身に言葉で命令すると上手く身体を動きません。

歩くときに「右足を出して、次に左足出して・・・」などと考えませんよね?

テニスも考えずに打てるようになるまで練習して、試合中は相手や戦況に応じてショットを選択することに頭を使わなといけません。

身体はあなたが思っている以上に優秀です!

身体を信じて無心でラケットを振れるようにするためには、「良いイメージ」が大切です。

良いイメージとは、上手く出来ていた自分を明確にイメージします

肌の感覚や見たものなどその時に感じた五感を全てを思い出してイメージする。

そして、その良いイメージを持ってプレーすることで身体はその時と同じように動いてくれます。

これはかなり難しいですが、私は「あそこに打つ!あとは任せた!!」と身体にお願いして、 身体を.イメージ通り動かさせています。

自分の本能を信じて任せよう!!!

⑤フォア以外の強みを作る

イップス以外の部分を強くすることで、自分にはフォアを補うだけの武器があるから大丈夫!と思えます。

その自信があることで落ち着いてプレー出来ます。

このことをセルフエフィカシー(自己効力感)と言います。

これは自らの目的遂行力に対する自信のことです。

バックを得意に出来れば、「フォアが駄目だっとしてもバックの打ち合いに持っていこう」と考えることでフォアに対しての不安要素を減らすことが出来ます。

さらに、イップスを克服した時に、プレーの幅が広がり強くなるなることが出来ます!

イップスの箇所以外の練習も目的を持って練習に取り組みましょう!

私はバックハンドを得意にし、トレーニングで身体と持久力をアップさせることで自信を保つようにしました!

自信が持てるものがあれば落ち着いてプレーできます!

 イップス経験者の私が試して役に立たなかった5つ!

①フットワーク意識
②テイクバック意識
③インパクト意識
④フォロースルー意識

 ①~④は少し意識するくらいであれば上手くいくと思いますが、私はどれか1つだけ意識する日もあれば、

全て意識する日もありました。

しかも、事細かく自分自身に命令していました

テイクバックがラケットを立ててセット、インパクトに向けてリラックスしてラケットを振って、インパクトで力入れる

などと考えて命令しながら打った結果、何も上手くいきませんでした!!

自分に注目する(セルフフォーカス)は強すぎると上手くいきません

自分ではなく相手や戦況を把握して、どんなショットを選択するかに注意力と集中力を使いましょう!

私の場合は相手ではなく、100%自分を意識していたため上手くいきませんでした・・・

自意識過剰はダメ!!
⑤全てフルスイング強打

イップスになって、ゆっくりスイングして打つ感覚や柔らかくボールを捕らえる感覚がなくなってしまったため、

「全てにボールを強打すれば細かい感覚いらないじゃないか!!」と考えて全て強打しようと試みましたが、

そもそも全て強打出来るわけもなくミス連発で撃沈しました。

テニスをなめてました・・・

テニスはあまくない・・・・

イップスに役立つ心理学テクニック

①瞑想

1日5分でも瞑想をすると集中力、感情のコントロール力、注意力を上げることが出来ます

又、不安やストレス対策にもなるため、日々の生活に取り入れていただきたいです。

最初は呼吸に集中する呼吸瞑想がおすすめです。

瞑想で注意すべき点は下記3点です。

①姿勢を正す ②呼吸に注目する ③意識のコントロール

姿勢を正すことで酸素を脳へ効率よく届けることが出来ます。

呼吸に注目し、雑念が沸いてきたら、呼吸に意識を戻します。

この意識を戻す作業で脳を鍛えることができて、今に集中する能力が向上します。

1日5分から始めて習慣化していくことをおすすめします。

慣れてきたら15分、20分と時間を延ばして行きましょう。

テニスで活かせることは、集中力アップ、集中力が切れてもそこから戻せる、

感情コントロールして冷静さを保てる。

②ポジティブセルフトーク

自分に肯定的な言葉をかけることです

注意点は、”今の自分が感じていることを無視しない”ことです。

自分の現状の感情を受け入れてポジティブな言葉を自分にかけることが非常に大切です。

緊張、不安すとれるなどを受け入れることで対策を考えることができます。

例:緊張しているがそれは身体が戦闘態勢に入る為に準備しているんだ!

自分の現状の感情を無視してポジティブな言葉を自分にかける。

例:俺は緊張なんかしていない!俺はやれば出来る!

この考え方ですと、緊張対策が出来ていない為、やがて緊張に負けて自分をコントロールできなくなり、

「やっぱり俺には出来ない」「なんで俺はこんなに弱いんだ」などと緊張に負けたことでネガティブな言葉を使ってしまいます。

人間はネガティブな言葉に反応しやすいようになっております。

生存本能で生き残るために危ないことなどに素早く反応して逃げるためです。

ネガティブな言葉は脳に悪影響を与え、コルチゾール(ストレスホルモン)を分泌させます。

そのことで、交感神経が活発になり、筋肉が硬直してしまい身体が動かなくなってしまいます。

気をつける点は、現状の自分の感情を否定してはいけないことです。

緊張していると時に、「俺は緊張なんてしていない!俺なら出来る!」などと否定してしまっても、

本当は緊張している為、結局緊張から逃れることが出来ません。

「自分は今、緊張している。なら今の自分に出来ることはなんだ?」と認めたうえで、

今自分が出来ることをポジティブに問いかけましょう。

 ③マインドフルネス

自分の考え、感覚を把握し、それを善し悪しの価値判断せずにありのままに物事を受け入れて把握することです。

 マインドフルネスの効果は以下の通りです。

  • 注意力のコントロール機能向上
  • 感情のコントロール機能向上
  • 客観視機向上
  • 自制心機能向上
  • 睡眠の質向上

大事な場面で、緊張でラケットが力強く振れずに、自分が打ったボールがネットにかかったとしても、

「こんな大事な時にしょうもないミスすなよ!(怒)」と反応、判断するのではなく、

緊張してラケットが振れなかったこと、ボールがネットした、そのことでイライラしたという事実のみ把握して受け入れる。

「この場面で緊張するのはのは仕方ない!だって人間だもの!」と受け入れたうえでポジティブセルフトークをして、

その状況でも自分が「今」できることを実行していく。

私はミスしたり、決められたときは第三者目線で客観的に現状と自分の感情を理解するようにしています。

④ボディスキャン

意識を集中する場所を身体のいろいろな部位に移動させていくことで、 自分の身体の感覚を観察するトレーニングです。

私は試合中に緊張、不安、イライラなどの感情に支配されそうな時に、自分の身体の感覚に集中します。

  • ・胸がドキドキして心拍数が上がっている
  • ・呼吸が浅くなっている
  • ・腕が力んでいる

など今の身体の状態に集中することで、 過去の後悔や未来への不安で緊張していたとしても「今」に集中を戻すことが出来ます。

そうすれば冷静さを取り戻して、今やるべきことに集中することが出来ます。

私は緊張する場面で、足の裏、心拍数、グリップを握っている手の感覚に集中して落ち着かせています。

⑤ダブルゴール

最高の目標と最低限やらなければいけない目標の設定することで、

脳はやることが事前に理解しているとパニックにならないため、

落ち着いてプレーすることが出来ます。

試合前日などから考えておけば、調子が悪かったとしても落ち着いてプレーすることが出来ます。

最高の目標は、その場面にあった最高のショットで攻めること

最低の目標は、自滅しないように相手がミスするまでひたすら返す

私はこれを意識しています!

偉人たちの名言

アルベルト・アインシュタイン(1879~1955年)

「何かを学ぶのに、自分自身で経験する以上に良い方法はない。 }

トーマス・エジソン(1847~1931年)

「失敗すればするほど、我々は成功に近づいている。}

「成功する人は”思い通りにいかないことが起こるのは当たり前だ”と分かって挑戦している。」

「失敗ではない。上手くいかない方法を1万通り発見しただけだ。」

マイケル・ジョーダン

「までに9000ショットのミスをした。300ゲーム負けた。ウイニングショットを26回外した。

失敗して、失敗して、失敗し続けた。だから成功した。」

イチロー

「全くのノーミス、失敗をしないで辿り着いたとしても深みはでない。

遠回りすることは一番近道だと信じて今もやっている。」

まとめ

私が試して役に立った5つは、

  •  今できることに集中する
  •  トライ&エラー
  •  ゆっくり素振り
  •  コースをピンポイントで狙う
  •  フォア以外の強みを作る

私が試して役に立たなかったことは、

  • 自分へ事細かく打ち方を命令すること
  • フォームなど自分に意識を集中しすぎること
  • 全てフルスイング強打

イップスに役立つ心理学テクニック

  • 瞑想
  • ポジティブセルフトーク
  • マインドフルネス
  • ポジティブセルフトーク
  • ボディスキャン
  • ダブルゴール

イップスは今までの自分のプレーが出来なくなるし、

イップス経験者以外に理解をしてもらうのが難しい為、辛いですよね。

トライ&エラーを繰り返して、日々新しいことを試していくことがイップス克服のためになります。

しかし、心身ともに疲れた状態ですと練習の質も落ちてしまうため、

休憩、休息、リラックスの時間は大切にしてください。

この記事を読んでくださった方々に少しでもお役に立つ情報があれば幸いです。

以上、「現役テニス実業団選手がイップスを克服した5つの方法!!」でした!

また次の記事でお会いしましょう!!

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